MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

『ボイリング・ポイント/沸騰』<PG12> 9:20


シネ・リーブル梅田 シネマ2にて。

2021年イギリス映画。
原題:Boiling Point
監督:フィリップ・バランティー
ロンドンの高級レストランを舞台に、オーナーシェフが迎える様々な問題を全編90分ワンショットで捉えた作品です。
フィルム時代には出来なかった長時間のワンショット撮影による作品です。
昨日見た『キャメラを止めるな!』や元ネタの『カメラを止めるな!』の劇中劇は約30分のワンショット(しかもライブ)という設定でした。
他にも竹内結子主演の『大空港2013』は長時間のワンショット映画でしたね。
でも、誰かがトチったりしたら、撮り直すんですかね?それとも『カメ止め』の舞台裏みたいに強引に続けちゃうのかな?
昔(フィルム時代)には1巻で最大約10分しか撮影出来なかったので、ヒッチコックの『ロープ』などは切れ目をうまく繋いでワンショット「風」に仕上げていましたね。

さて、で、本作ですが、やはりワンショットがゆえの冗長な部分が目立ちますね。
冒頭、主人公が電話しながら店に向かって歩いていますが、電話が終わった後、何もないまま店まで後ろ姿を追いかけるシーンが映っています。普通なら電話が終わったら、カットが変わって(店の中からのカメラで)主人公が入ってくるシーンになると思います。ワンショットのせいで、どうしてもこういったムダなシーンが増えますよね。レストランの店内という限られた場所での撮影ですが、この後も冗長なシーンが結構ありました。同じような理由で出演者の後を追いかけるので、やたらと後姿が多いというのも気になりました。事前にカメラ配置や動きをきっちり決めてカメラが前に回りこめるようにしておけばいいのですが、レストラン内という狭い現場なので仕方がないのかな

【余談】某所でワンショット映画として『1917 命をかけた伝令』を上げているところがありましたが、あれは「ワンショットに見えるようにうまく編集した作品」だそうで、ワンショット撮影ではないそうです。そりゃ、戦場を駆け抜ける伝令を2時間近く撮り続けるのはさすがに無理だと思います。でも、公開当時「驚異のワンショット撮影」とかって宣伝していたような気が・・・。(^_^;)
【追記】『大空港2013』は準備を除いて撮影は6日間。6回撮影して、その中から一番いいのを選んだそうです。なので、「一発OK」ではないようです。