MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

<社説>長崎新幹線 車両開発の見通しが甘過ぎた(YOMIURI ONLINE)

  http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170822-OYT1T50142.html

高度な技術を要する車両の開発が、思うように進まない。見通しの甘さが招いた迷走である。
建設中の九州新幹線長崎(西九州)ルートで、整備計画の見直しが不可避となった。国土交通省が「2025年度の全面開業までに、開発が間に合わない」と表明したためだ。
線路幅に応じて車輪がスライドするフリーゲージトレイン(FGT)を導入する目算だった。実用化の時期が判然としない車両の使用を前提にして、見切り発車で計画を進めた国の責任は重い。

そもそも、長崎新幹線自体が必要だったのかという疑問が大きいんですよね。
元々在来線の特急が博多まで直通運行され、利便性という意味では乗り換えを要するリレー方式では不便になって高くなり、時間短縮効果はわずかという、まったくありがたみのない代物が出来上がります。
そういうこともあって、JR九州は全区間フル規格での建設を主張していますが、元々建設費がかかりすぎるのでフリーゲージ方式で建設費圧縮という計画だったんですよね。で、その肝心のFGTが技術的、費用面で採用困難だそうですが、いまさらそれを言いますか?というのはこの社説の通りで、もっともな話です。
まあ、ここまで来た以上は全線フル規格での建設になりそうですが、問題は建設費とその償却でしょうね。
秋田や山形で採用された「ミニ新幹線」(線路幅だけを広げた区間を新幹線車両が走る)も考えられますが、車両のサイズが在来線並みに制限されるのと、ミニ新幹線区間では速度がかなり制限されるので、所用時間短縮効果は限定的になりそうです。