MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

読了「勁草」黒川博行(徳間文庫)

先に書いたように kindle で読みました。
橋岡が男だというのと、高城との関係、さらには橋岡の旧知の胡屋(ゴヤ)が出てこないというのが映画と決定的に違いますね。
そのため、主人公たちは映画のような比較的呑気な日々は過ごすことはできず、ヤクザに追い込みをかけられ、中盤からは橋岡と矢代を追う警察視点の描写が多くなります。
そして、結末が決定的に違いますね。やはり、胡屋がいない以上、映画のような展開にはならないのは分かっていましたが、全く違う展開には驚きました。
後から言うのもなんですが、原作を先に読んでいたら、映画を見なかったかもしれません。それだけ、映画で橋岡を女性(安藤サクラ)にしたことによるストーリーがよかったと言えますね。
小説の橋岡は警察を甘く見ていたのか、偽名も関連を疑われそうな名前を使ったりして、足跡を見つけられてしまいます。映画の橋岡なら逃げるにしても、あんなドジは踏まないだろうなと思います。
ちなみに相棒の矢代は原作と同様に(それ以上に)粗暴な男で、計画性もないし、特殊詐欺には向いてないんじゃないのか?と思わせるキャラでした。