引き続き、シネ・ヌーヴォにて。
岡田茉莉子特集での上映です。
1972年松竹作品。
監督：渡辺祐介
原作：松本清張『種族同盟』
出演：山崎努（矢野武＝若手の弁護士）、岡田茉莉子（貝塚藤江＝殺人事件の被告／旅館の女中）、谷口香（岡橋由基子＝矢野の事務所のタイピスト）、佐藤慶（倉石＝検事）、松村達雄（若宮正道＝弁護士会々長）、福田妙子（若宮早苗＝正道の妻）、松坂慶子（若宮朋子＝正道の娘）、中村伸郎（北川大造＝若宮の友人）、穂積隆信（阿部達彦＝事件の被害者）、谷村昌彦（タクシー運転手）、他。
殺人容疑で法廷に立たされた薄幸の女と彼女を無罪とするのに成功した弁護士との愛憎を描いた作品です。
弁護士の矢野は無罪を勝ち取れば、名が売れて、弁護士会々長の娘・朋子と結婚して出世は確実という目論見があった。そして、見事に無罪判決を勝ち取り、若宮は朋子の結婚相手に矢野を選んだのだ。
矢野は藤江を自分の事務所で働かせていたのだが、勢いで藤江と関係を持ってしまい、三角関係に悩まされることになる。
さらに藤江は自分を捨てたら、事件の真相をぶちまけると矢野を脅すのだった。
矢野の選択は・・・。
金持ちの娘との結婚話がある中で、別の女に手を出して破滅する若手弁護士の話な訳ですが、タイピストにも手を出していたし、どう足掻いても先行き不安しかないですね＞矢野(^_^;)
というか、あの状況で藤江だけを死なせたとしても、単なる事故死で済むとは思えませんしねぇ。考えが甘いというか、また、岡橋が言うように３人で行くはずが、急病で１人抜けたというのも、宿で二人が１室に泊まっていたのでは、深い関係にあると思われても仕方がないし、どう考えてもうまく行きそうにないですよ。
【余談】なお、原作では元々の裁判になった事件の男女が逆（被害者が女性で、被告が男性）でした。だとすると、主人公の弁護士と被告との間に恋愛関係は起こらないと思います。原作はどういう展開だったんだろう？
