MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

映画『不都合な真実』を見て

まず、この映画をドキュメンタリーとして紹介するのはどうかと思う。やはりこれはプロパガンダ映画(別に悪い意味ではなく)でしょう。全篇、アルバート・ゴア元副大統領&元大統領候補が世界各地で行なっている地球温暖化問題に関する講演会の映像やゴア氏の独白で構成されています。
細かなことかもしれませんが、氏の主張の中で根拠の不明確なことがあります。大気中の炭酸ガス濃度と平均気温の年別グラフを比較すると、非常によく似た傾向を示し、相関があるといっても間違いは無いでしょう。しかし、相関があるということと因果関係があるということはまた別のことです。AとBに相関関係があるからといって、Aが原因でBが結果とは断定できません。逆の可能性もありますし、まったく別のCが原因で、AもBも結果だったという場合もあります。このあたりの検証が不十分だと思います。
また、古代の炭酸ガス濃度のデータが提示され、気温変動とリンクしているとの説明がありましたが、過去の炭酸ガス濃度の測定方法の妥当性に関しては説明不足のような気がします。
しかし、全体として近年の気温の上昇が過去数十万年にわたる気温変動から見て大きく逸脱していることは十分な説得力がありますね。