- 作者: 赤川次郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1984/07/20
- メディア: 文庫
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ある研究者がアフリカから持ち帰った毒物は現代の薬学や医学をもってしても検出不可能で、その死は心臓発作にしか見えないという。しかも、症状が現れるのは服毒後、約24時間経過後なので、飲ませた本人は現場におらず、疑われないという厄介な代物。その毒物が研究室から盗まれたことから始まる騒動を描いた作品です。問題の毒物が使用される都度、その使用者も死亡し、毒物はまた別の人の手に渡り、新たな騒動を引き起こす、という連作になっています。
この展開から森村誠一氏の「異形」シリーズを連想しました。あちらは回っていくのが拳銃でしたが、手にした人にプラスの影響を及ぼしたのに対して、本作ではこの毒薬を手にした人は不幸を呼ぶようです(^_^;)。