MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

『ユナイテッド93』 16:25

梅田のOS劇場にて。
ご存じの 9.11 事件でハイジャックされたものの、突入には失敗してペンシルバニアに墜落したユナイテッド航空93便を題材にした映画です。
他にも近日公開予定の『ワールドトレードセンター』も含めて、映画化に関してはアメリカでも賛否の声が分かれたそうですが、日本ではどうでしょう? 日本で地下鉄サリン事件を直接扱った映画っていうのは無い(間接的には『カナリア』がありますが)ですし、企画段階でボツになりそうな気がします。こんなものでも映画化してしまうアメリカという国はすごいですね。
以下、鑑賞後の感想など。
この映画、当然ですが実話が元になっているのでスーパーヒーローなどは存在しません。そのためか、出演者はほとんどが無名の役者さんばかりですが、それがリアリティと緊迫感を出すのに成功していますね。
それと実話なので悲劇的な結末は分かっているのですが、どのようなエンディングにするのかと思っていました。このぶった切るようなストーンという終わり方はよかったですね。少しだけ字幕で説明はありましたが、その後の様子などをダラダラ流すよりはずっと効果的でした。ラストシーンでは思わず涙してしまいました。
前半は続発するハイジャックに混乱する管制官たちと軍の様子が映し出されます。管制官たちは可能な限り対応しますが、混乱は避けられません。軍は現場の対応は迅速ですが、交戦規定など上部の指示を求めるところではもたもたとして十分な対応ができないなどの問題が露呈します。そしてついにはWTCに2機が突入するという惨事が発生するわけです。
こういった緊迫した情景とは対象的にのんびりとしたユナイテッド93便の様子が描かれていくわけですが、後半、93便でもハイジャックが起こってからはほとんど93便の中で話が展開します。
それにしてもこの映画で描かれているハイジャック犯は操縦担当のリーダーが優柔不断ですね。客室監視の二人も騒ぐだけで乗客の制圧ができないなどレベルの低さが目立ちました。犯人のレベルの低さが乗客の反撃を招いて突入が失敗に終わったという風に描かれていましたね。真相は謎ですが・・・。