MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

『レイクサイドマーダーケース』

MAROON2005-01-29

梅田の三番街シネマにて。
監督:青山真治、出演:役所広司薬師丸ひろ子豊川悦司、他。
先日の電撃結婚で話題の杉田かおる、そして彼女と金八先生で共演していた鶴見辰吾も出ています。
中学受験を控えた子供の勉強合宿のため、湖畔の別荘に集まった3組の家族。並木(役所広司)は妻・美菜子(薬師丸ひろ子)と別居中だが、妻の連れ子・舞華の受験のために仲の良い夫婦を演じようとしていた。他には別荘の所有者でもある医師の藤間(柄本明)とその妻・一枝(黒田福美)、美菜子の大学時代の友人・靖子(杉田かおる)とその夫(鶴見辰吾)、そして子供たちと進学塾の講師・津久見(豊川悦司)。
だが、そこに一人の若い女性が訪れたことで思わぬ事件に発展する。彼女は並木と仕事上の付き合いがあるカメラマン高階英里子(眞野裕子)で、愛人でもあった。突然の訪問に困惑する並木は仕事と偽って深夜に別荘を抜けだし、英理子の宿泊するホテルに向かうが、携帯が繋がらない。やむを得ず別荘に戻った並木が見たものは英理子の撲殺死体だった。しかも犯人は妻の美菜子だというのだが・・・。
どうでもいいツッコミを(^_^;)。英理子の死体を処分する際に、指紋を焼き、顔を潰し、歯型が分からないようにするという場面があります。撮影の都合だとは思いますが、何度も石で殴ったのに鼻が全然潰れていません。これはありえないでしょう。CGでも何でも使ってもう少しリアリティが欲しかったところです。
それと英理子が現地で行方不明になったというのではまずいので、身代わりにチェックアウトするというシーンがあります。髪形も似ておらず、年齢も違う女性がチェックアウトして不審に思われないのでしょうか? しかもチェックアウト時にはポーターとも言葉を交わしています。さして大きくない湖畔のリゾートホテルなのでフロントマンも顔を覚えているのではないでしょうか?
【追記】
色々と謎な点:

  • 並木(役所)は強い光が苦手なようで、英理子の撮影現場でもストロボの光から目をそむけたり、姫神湖に向かう途中でも湖面で反射した太陽光を嫌ってあわててサングラスをかける、といった描写が見られます。これは何かの伏線か?と思ったのですが、別に何もなく終わってしまいます。それどころか、終盤のある場面では暗がりで懐中電灯の光を顔に向けられても平気だったりします。
  • 美菜子(薬師丸)の目が時折赤く光る。彼女にはある「能力」があるといいます(本人談)が、本当なのでしょうか? それよりそんな設定にしたらミステリじゃなく、オカルトになってしまいます。
  • 被害者の死体を「処分」に行った際、車のそばで待つ見張り役が何本かタバコを吸います。その吸殻を無用心にも車の周りに投げ捨てていたのですが、場面が変わって車のそばに戻ってくると吸殻が消えている。拾って片付けたのは誰? 何かの伏線? って結局最後までそのままでした。(謎)
  • 被害者の死体を湖に投げ捨てるのですが、重石はつけたのでしょうか? そういう場面は見えなかったのですが・・・・映画の中では投下するとすぐに沈んでしまったので重石無しとは考えられないのですが・・・。
  • 英理子と連絡が取れず、並木が彼女が泊まっているホテルから戻る時、車の後ろを黒い人影が一瞬過ぎります。あれは誰? これも結局説明はないままに終わってしまいます。

色々考えると、物語(映画作品)としてはよく出来ていると思うのですが、ミステリとしては処理されずに放置されている伏線(?)が多すぎて失敗かなと思います。
なお、私が巡回している @nifty の日本映画フォーラムでは酷評するコメントが、映画フォーラムでは絶賛するコメントが掲載されており、見る人の立場によってこれほど正反対のコメントがついている映画も珍しいかもしれません。