MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

読了「東京 消える生き物 増える生き物」川上洋一(メディアファクトリー新書)

なかなか興味深い本でした。自然環境の消滅で消えていく生物がいる一方で変化に対応して棲息域を拡大していく生物もいる。
東京23区内を対象にして、各種生物の盛衰を解説。さらには「自然環境の回復」についても様々な立場があることを説明。
人の手が全く入らない環境にするのがいいのか、永らく人家近くに維持されてきたいわゆる里山(適度に人の手が入ることで維持されるもの)の回復を目指すのか。これもまた難しい問題です。
ちなみに一部では大阪と対比して東京の姿を説明していますが、その地勢的な成り立ちの違いも踏まえた解説は分かりやすかったです。
ところで、人の手が入らない環境を続けていくと照葉樹林が形成されてしまい、たいていの人が考える「自然環境」とは違ったものになるのではないかとはいい点をついています。