MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

JR東、水素車両を公開 「ひばり」3月に走行試験(共同通信)

  https://nordot.app/867204741365104640

JR東日本は18日、水素燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステム搭載の試験車両「HYBARI(ひばり)」を、川崎市車両基地で公開した。国内初の営業運転に向けて、3月下旬に南武線の川崎―登戸などで走行試験を始める。

いまだによく分かっていないんですが(^_^;)、水素燃料電池車両って、確かに運行時には二酸化炭素を排出しないんですが、水素を製造する工程では二酸化炭素は発生しないんですかね? それは気にしないの?
また、記事によると、この車両は「1回の充填で140キロ走れる」そうですが、こんなので実用に耐えるのかな?
川崎~登戸間は17.3キロなので、4往復したら水素が空っぽになります。実際にはそんなリスクは犯せないので、3往復、または3往復半で水素の充填が必要ということになりますよね。1回の充填にどの程度の時間がかかるのか分かりませんが、その間は走れないため、別の車両を走らせる必要がある訳で、架線のある所なら休まずに走れる既存の車両と比べるとデメリットが大きいですよね。
自動車でも電気自動車や燃料電池車が普及しないのは価格と走行可能距離が伸びないからだと思います。電車の場合は線路の上しか走らないので、必要な箇所に充填設備があればガス欠で立ち往生というようなことは無いと思いますが、毎日何度も充填が必要というのでは実用化はまだまだ先のようですね。
【追記】調べたところ、工業的な水素の製造方法としては、(1)グレー水素、(2)ブルー水素、(3)グリーン水素と3種類あるそうです。
(1)グレー水素とは化石燃料から製造し、その際に発生するCO2は大気放出しているというものです。確かにこれでは水素の使用過程で二酸化炭素を排出しないけれど、水素の製造工程で排出しているのでは意味が無いですね。
(2)ブルー水素というのは(1)と同じように化石燃料から製造しますが、発生した二酸化炭素を回収再利用するというもので、大気放出はしません。問題はどれだけ二酸化炭素が回収出来るかですかね。
(3)グリーン水素というのは再生エネルギーを使って水を電気分解して水素を製造するもので、副生成物は酸素だけなので、二酸化炭素の排出がありません。
なので、(3)であればいいのですが、現実問題としては電気分解には大量の電力が必要になります。これが再生エネルギーだけで賄えないという問題もあります。化石燃料を使って発電した電力で水素を作るのなら二酸化炭素が大量に排出されるので、それによって得られた水素を使っても二酸化炭素排出抑制にはならないでしょうね。
なので、「水素万歳」ではなく、その製造工程にまで遡って考えないとダメですね。
【追記2】そういう意味では電気自動車も同じことで、充電する電力が化石燃料を使った発電所で発電されたものなら、電気自動車も二酸化炭素放出の一翼を担う形になります。自宅や事業所などで再生可能エネルギーによる電力を指定して購入しているなら別ですが・・・。
もっとも、出先の充電スタンドで充電する場合はそこで使用している電力の種類まで選べませんけどね。