MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

読了「名探偵、初心者ですが」歌野晶午(角川文庫)

架空の町、浜倉市警に勤務する刑事・舞田歳三が主人公の連作短編集・・・のはずなんですが、タイトルや副題(舞田ひとみの推理ノート)を見ると歳三の姪のひとみが主人公のように読み取れます。
確かに、小学生たちの観察眼によって真相解明に至るというエピソードが多いのは確かなんですが、いわゆる「少年(少女)探偵」的なお話ではないので、タイトルはビミョーですね。ちなみに、元は光文社文庫から「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」というタイトルで刊行されていたそうたです。こちらはもっと違和感がありますね。ひとみのダンスがらみのエピソードはほとんどないし・・・。(^_^;)
まあ、タイトルはさておき、中身の方は楽しく読めました。連作として、各エピソード間が上手く絡み合っているのもいいですね。また、登場人物に関する「謎」も最後のエピソードで明らかになるなど、仕掛けもたっぷりです。
ちなみに、殺人事件が次々に起こっているので、作中の人物に「浜倉市の治安が悪化している」と嘆かせていますが、それは言わないのが「お約束」ですね。(^_^)