MAROONのなんでも diary

MAROONの身の回りの諸々を雑多に書き連ねている日記です。(はてな日記からの移行です)

読了「女副署長 緊急配備」松嶋智左(新潮文庫)

この前読んだ「女副署長」の第2作です。
前作では署内で発生した殺人事件の早期解決に尽力しましたが、警察官による署内での殺人事件という不祥事の責任を取らされる形で、県都から車で三時間という辺鄙な場所にある佐紋署に異動になった田添杏美が異動先で再び殺人事件に関わることになるというお話です。
殺人なんて18年ぶりという長閑な町で起こった殺人事件、更には警察官殴打事件までが時を合わせたように発生して・・・。
また、前作で所轄の刑事課に所属していたグリズリー花野は、事件解決の功により県警の刑事課に栄転し、今回の事件の捜査主任としてやって来ます。
引き続き、「副署長」という宙ぶらりんの職位にいる杏美が、署長が入院中のため「副」から「臨時代理」となるのも面白いところですね。
また、杏美と過去の因縁がある老巡査部長が駐在として事件に関わってくるのは仕込みにしてもちょっとやり過ぎ?(^_^) 普通に考えたら、このオッサンが事件と何の関係もないなんてことは無いだろうと思うのが普通で、その通りだったのがちょっと残念かな。
それと、事件の舞台となった佐紋という町の「村意識」が強力なのも、事件に陰を落としています。やはり、村社会は怖いですね。(^_^;) その村社会にやってきた「異物」でもある杏美がどう活躍するのか?
【余談】この前も、どこやらの村でUターンしてきた元住民が些細なトラブルから「村八分」にされたとして裁判にまでなっていましたね。その裁判では「被害者」が勝訴し、なにがしかの賠償金を得たようですが、この後も「村」で暮らしていけるのかは微妙なところだと思います。